頭痛と副鼻腔炎の関係|痛みの特徴・片頭痛との違い・何科を受診すべきか

頭痛と副鼻腔炎の関係|痛みの特徴・片頭痛との違い・何科を受診すべきか

額や目の奥、頬のあたりに重だるい痛みがあり、「お辞儀や前かがみになると頭痛が悪化する」とお悩みではありませんか。その頭痛は、鼻の周囲にある空洞の炎症、いわゆる副鼻腔炎(蓄膿症)に関連して生じている可能性があります。副鼻腔炎に伴う頭痛は、副鼻腔の粘膜に生じた炎症が三叉神経などの知覚神経を刺激することで起こると考えられており、原因となる疾患に伴って生じる「二次性頭痛」のひとつに分類されます。

日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医/指導医

日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医/指導医

當銀 壮太

南武線鹿島田駅から徒歩5分のかしまだ頭痛 脳神経クリニック院長。「頭の悩みを気軽に相談できる場所を作りたい」という想いから、川崎市幸区にクリニックを開院。地域中核病院にて、脳血管障害や頭部外傷、脳腫瘍への専門的治療(開頭手術・カテーテル治療・化学療法)に幅広く従事。その豊富な臨床経験に基づき、患者様一人ひとりに最良の医療を提供することに尽力している。

副鼻腔炎による頭痛の症状・特徴

副鼻腔炎に伴う頭痛では、額や頬、目の奥などに痛みが生じることがあります。顔面や頭部には「前頭洞」「上顎洞」「篩骨洞」「蝶形骨洞」という4種類の副鼻腔があり、炎症が生じる部位によって痛みの現れ方が異なる場合があります。

ただし、これらの部位に痛みがあるからといって、必ずしも副鼻腔炎が原因とは限りません。片頭痛などでも同様の部位に痛みが生じることがあります。副鼻腔炎による頭痛と判断するためには、鼻症状や炎症所見だけでなく、副鼻腔炎の発症や改善と頭痛の経過が関連しているかを確認することが重要です。

膿が溜まる部位によって痛む場所が異なる

副鼻腔は左右対称に4対存在しており、どの部位の粘膜に炎症が波及しているかによって、自覚される痛みの場所が異なります。代表的な部位と症状の現れ方は以下の通りです。

  • 額・眉のあたり(前頭洞の炎症):おでこの奥や眉間のあたりが重く締め付けられるように痛むことがあります。朝起きたときに痛みが強く、午後になるとやや軽快する傾向を自覚される方もいらっしゃいます。
  • 頬・上の歯のあたり(上顎洞の炎症):頬骨の奥や上あご、上の奥歯にかけてうずくような痛みや圧迫感が生じやすいとされています。「虫歯かと思って歯科を受診したところ副鼻腔炎だった」というケースも少なくありません。
  • 目の奥・頭の深部(篩骨洞・蝶形骨洞の炎症):両目の間や目の奥、後頭部、頭の奥深くがズキズキ・ズーンと重く痛むことがあります。場所が特定しにくく、原因不明の頑固な頭痛として自覚される場合もあります。

これらの部位では、全体的な頭重感(頭が重い感覚)に加えて、炎症が起きている部位の皮膚の上から指で押したり、軽く叩いたりした際に痛みが響くように強まるケースが多く見られます。

前かがみになると痛みが強まる

副鼻腔炎に伴う頭痛では、「下を向く」「お辞儀をする」「靴紐を結ぶ」など、前かがみになる動作で痛みや圧迫感が強まることがあります。ただし、前かがみで頭痛が悪化する現象は片頭痛などでもみられるため、この特徴だけで副鼻腔炎による頭痛と判断することはできません。

副鼻腔炎では、黄色や緑色の粘り気のある鼻水、鼻づまり、嗅覚の低下、鼻水が喉の奥に流れる「後鼻漏(こうびろう)」などを伴うことがあります。これらの鼻症状と頭痛が同じ時期に出現し、副鼻腔炎の改善に伴って頭痛も軽減する場合には、副鼻腔炎との関連が考えられます。

鼻水が出ないのに頭痛だけ続くケースもある

鼻水や鼻づまりが目立たなくても、副鼻腔に病変が存在する場合があります。特に蝶形骨洞などの一部の副鼻腔病変では、鼻症状が乏しく、頭痛が主な症状となることもあります。

ただし、鼻症状がほとんどなく頭痛だけが続いている場合には、片頭痛や緊張型頭痛など、副鼻腔炎以外の原因も考える必要があります。画像検査で副鼻腔に軽度の炎症性変化が見つかったとしても、それが頭痛の原因とは限りません。頭痛が長引く場合や繰り返す場合には、症状の特徴や経過を踏まえて適切に診断することが重要です。

副鼻腔炎で頭痛が起こる原因

副鼻腔炎に伴う頭痛には、副鼻腔粘膜の炎症によって生じる炎症性物質が、顔面や頭部の感覚を伝える三叉神経などの知覚神経を刺激することが関与していると考えられています。また、副鼻腔の自然口が閉塞して換気や排泄が妨げられることも、痛みや圧迫感に関係する場合があります。ただし、副鼻腔内に膿や液体がたまっていることが、必ずしも頭痛の原因になるわけではありません。

副鼻腔の粘膜に炎症が生じるため

健康な状態の副鼻腔は空気で満たされており、小さな通り道(自然口)を通じて鼻腔とつながっています。しかし、風邪などのウイルス感染をきっかけに副鼻腔の粘膜に炎症が生じると、粘膜が腫れて自然口が狭くなり、換気や分泌物の排出が妨げられることがあります。

こうした炎症によって生じるさまざまな炎症性物質が、副鼻腔粘膜に分布する知覚神経を刺激することで、額や頬、目の奥などに痛みや圧迫感が生じると考えられています。

また、自然口の閉塞に伴う副鼻腔内の圧力変化が痛みに関与する場合もありますが、膿や液体の貯留そのものが必ずしも頭痛を引き起こすわけではありません。

炎症が周囲の神経を刺激しているため

副鼻腔の粘膜には、顔面の感覚を司る「三叉神経(さんさしんけい)」の枝である眼神経や上顎神経などの知覚神経が分布しています。副鼻腔炎によって粘膜に炎症が生じると、炎症性物質などによってこれらの神経が刺激され、痛みが引き起こされると考えられています。

眼神経が関係する領域では額や目の周囲に、上顎神経が関係する領域では頬や上あご、歯の周辺などに痛みを感じることがあります。また、神経を介した関連痛によって、炎症が生じている場所とは異なる部位に痛みを感じる場合もあります。

ただし、痛む場所だけで炎症を起こしている副鼻腔を特定することは難しく、片頭痛などの他の頭痛との鑑別が重要です。

片頭痛との違い|痛み方の比較

副鼻腔炎による頭痛だと思っていたものが、実際には片頭痛であるケースは少なくありません。片頭痛でも額や目の奥、頬などに痛みが生じることがあり、鼻水や鼻づまりを伴う場合もあるため、副鼻腔炎との区別が難しいことがあります。

両者を見分けるためには、痛みの場所や性質だけでなく、吐き気や光・音への過敏症状、鼻症状の有無、頭痛の経過などを総合的に評価することが重要です。

項目 副鼻腔炎による頭痛 片頭痛
痛みの性質 ズーンと重苦しい鈍痛、圧迫感、頭重感 ズキズキと脈打つような拍動性の痛み・非拍動性のいずれもある
痛む場所 額、眉間、目の奥、頬、上の歯など(病巣と一致しやすい) こめかみ、額、目の奥など(片側または両側)
随伴症状 黄色・緑色の鼻水、鼻づまり、後鼻漏、微熱・発熱、頬の圧痛 吐き気・嘔吐、光や音・匂いに過敏になる、前兆(閃輝暗点など)
悪化する動作 前かがみになる、下を向く、頭を振る 階段の昇降や歩行などの日常動作、光や騒音、前かがみで悪化することも

副鼻腔炎に伴う頭痛では、額や頬などの痛みや圧迫感に加え、鼻づまりや膿性鼻汁、嗅覚低下などの鼻症状がみられることがあります。特に、副鼻腔炎の発症とともに頭痛が現れ、炎症の改善に伴って頭痛も軽減する場合には、副鼻腔炎との関連が考えられます。

一方、片頭痛は三叉神経血管系の活性化などが関与する神経疾患で、ズキズキとした拍動性の痛みだけでなく、締め付けられるような痛みとして現れることもあります。吐き気や光・音への過敏症状を伴いやすく、日常的な動作によって頭痛が悪化することが特徴です。また、片頭痛でも鼻水や鼻づまりなどの自律神経症状が現れる場合があります。

両者は症状が重なることがあり、副鼻腔炎と片頭痛を合併している場合もあります。特に頭痛を繰り返している場合には、鼻の症状だけで判断せず、頭痛の専門的な評価を受けることが大切です。

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何科を受診すべきか

頭痛とともに鼻水や鼻づまり、嗅覚低下、頬の痛みなどの症状がある場合には、まず耳鼻咽喉科への受診が勧められます。耳鼻咽喉科では鼻腔内の診察や必要に応じた内視鏡検査などによって副鼻腔炎の有無を評価し、適切な治療を受けることができます。

一方、鼻症状がほとんどなく頭痛が主な症状である場合や、頭痛を繰り返している場合には、片頭痛などの一次性頭痛の可能性も考えられるため、脳神経内科や脳神経外科などの頭痛診療を行う医療機関への受診が勧められます。

また、頭痛の中には脳出血やくも膜下出血などの重大な疾患が隠れていることもあります。診察によって必要と判断された場合には、MRIやCTなどの画像検査を行い、頭蓋内の器質的疾患の有無を評価します。

ただし、突然発症した激しい頭痛や、意識障害、麻痺などを伴う場合には、通常の外来受診を待たずに救急医療機関を受診する必要があります。

発熱を伴う場合の受診の目安

副鼻腔炎が疑われる頭痛に加えて、高熱や目の周囲の腫れ・赤み、物が二重に見える、視力が低下する、目が動かしにくいなどの症状がある場合には、速やかな医療機関の受診が必要です。

まれではありますが、副鼻腔の炎症が眼窩や頭蓋内に波及し、眼窩蜂窩織炎、髄膜炎、頭蓋内膿瘍などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。

特に、強い頭痛に加えて意識障害、けいれん、手足の麻痺、首の硬さなどが現れた場合には、夜間や休日であっても直ちに救急医療機関を受診してください。

副鼻腔炎による頭痛の検査

副鼻腔炎の診断では、症状や鼻腔内の診察所見が重要です。一般的な急性副鼻腔炎では必ずしも画像検査が必要になるわけではありませんが、慢性副鼻腔炎が疑われる場合や、症状が長引く場合、合併症が疑われる場合などには、CTやMRIによる評価が行われることがあります。

  • 副鼻腔CT検査:副鼻腔内の粘膜肥厚や液体貯留、自然口周囲の状態、骨の構造などを詳しく評価できます。慢性副鼻腔炎の診断や手術前の評価などで重要な検査です。
  • MRI検査:副鼻腔内の軟部組織の評価に優れており、腫瘍性病変や真菌性病変が疑われる場合、炎症が眼窩や頭蓋内へ波及している可能性がある場合などに有用です。また、頭痛の原因として脳の器質的疾患が疑われる場合にも行われます。

ただし、CTやMRIで副鼻腔に炎症性変化が認められても、それだけで頭痛の原因が副鼻腔炎であると診断できるわけではありません。

脳神経内科や脳神経外科などの頭痛診療を行う医療機関では、頭痛の症状や経過、神経学的所見などを踏まえ、必要に応じてMRIやCTによる画像検査を行います。これにより、脳腫瘍や一部の脳血管疾患など、頭痛の原因となる器質的疾患の有無を評価することができます。

また、頭部MRIでは副鼻腔の炎症性変化が偶然見つかることもあります。ただし、副鼻腔に異常が認められたとしても、それが頭痛の原因とは限りません。片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛は画像検査だけでは診断できないため、問診や診察所見を含めた総合的な評価が重要です。

副鼻腔炎による頭痛の治療法

副鼻腔炎に伴う頭痛の治療では、原因となっている副鼻腔の炎症を改善することが基本となります。急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎では治療方針が異なり、症状の程度や原因に応じて薬物療法や鼻腔内の処置、必要に応じた手術療法などが検討されます。副鼻腔炎そのものの治療は、主に耳鼻咽喉科で行われます。

①薬物療法(抗菌薬・鎮痛薬・点鼻薬)

副鼻腔炎の治療では、原因や症状の程度に応じて内服薬や点鼻薬などが使用されます。

抗菌薬 急性副鼻腔炎の多くはウイルス感染をきっかけに発症するため、必ずしも抗菌薬が必要になるわけではありません。細菌感染が疑われ、症状の程度や経過から抗菌薬による治療が必要と判断された場合には、アモキシシリンなどのペニシリン系抗菌薬が用いられます。また、一部の慢性副鼻腔炎では、少量のマクロライド系抗菌薬を一定期間使用する治療が検討されることもあります。
鎮痛薬 頭痛や顔面痛を和らげるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどが使用されることがあります。ただし、鎮痛薬は痛みを一時的に和らげる対症療法であり、副鼻腔炎そのものを治す治療ではありません。また、鎮痛薬の使用頻度が多くなると、薬剤の使用過多による頭痛を引き起こす可能性があるため、漫然とした連用は避ける必要があります。
点鼻薬 鼻粘膜の炎症を抑えるステロイド点鼻薬などが用いられることがあります。また、鼻づまりを一時的に改善する血管収縮性点鼻薬が使用される場合もありますが、長期間連用すると薬剤性鼻炎を引き起こすおそれがあるため、使用期間には注意が必要です。

②耳鼻咽喉科での処置(鼻腔内の処置・鼻洗浄など)

耳鼻咽喉科では、症状や鼻腔内の状態に応じて、鼻汁の吸引や鼻腔内の処置などが行われることがあります。また、薬剤を細かい霧状にして鼻腔内へ投与するネブライザー治療が行われる場合もあります。

生理食塩水による鼻洗浄は、鼻腔内の分泌物や刺激物質を洗い流し、鼻症状の緩和に役立つことがあります。ただし、これらの処置の必要性や効果は副鼻腔炎の病態によって異なるため、耳鼻咽喉科で適切な治療方針を判断します。

③重症例の手術療法

薬物療法や通院処置を一定期間継続しても改善が見られない慢性副鼻腔炎や、鼻茸(鼻ポリープ)によって副鼻腔の通り道が物理的に塞がれている場合、また真菌性の副鼻腔炎などの場合は、手術療法が検討されることがあります。

現在では、鼻の穴から内視鏡と微小器具を挿入して行う「内視鏡下副鼻腔手術(ESS)」が主流となっており、炎症を起こしている粘膜やポリープを切除し、副鼻腔と鼻腔の間の通り道を広げて空気や膿の出入りを改善する手術が広く普及しています。

④頭痛が強い場合の脳神経外科での対応

頭痛が強い場合や繰り返している場合には、副鼻腔炎だけでなく、片頭痛などの一次性頭痛や頭蓋内疾患の可能性も考慮する必要があります。

頭痛の性質や経過、神経学的所見などを確認し、必要に応じてMRIやCTなどの画像検査を行います。そのうえで、頭痛の原因に応じた適切な治療を検討します。

副鼻腔炎が頭痛の原因と考えられる場合には、耳鼻咽喉科と連携し、副鼻腔炎そのものに対する治療を行うことが重要です。一方、副鼻腔炎の所見があっても片頭痛などが頭痛の主な原因と考えられる場合には、それぞれの頭痛に応じた治療が必要になります。

自宅でできる緩和方法

医療機関での治療を受けながら、ご自宅で副鼻腔の血流を促し、不快な頭痛や圧迫感を和らげるセルフケアを取り入れることも有用です。

  • 蒸しタオルで顔を温める:温かいタオルを鼻の周囲や頬などに当てることで、不快感が一時的に和らぐ場合があります。ただし、副鼻腔炎そのものを改善する効果が確立しているわけではありません。やけどを防ぐため、熱すぎない温度で使用してください。
  • 生理食塩水(※)による鼻うがい:適切な濃度の生理食塩水で鼻腔内を洗浄することで、鼻汁や刺激物質を洗い流し、鼻づまりなどの症状を和らげる効果が期待できます。市販の鼻洗浄専用製品などを用い、無理のない範囲で行ってください。
  • 部屋の乾燥を防ぐ:空気の乾燥によって鼻や喉に不快感が生じる場合には、適度な加湿が役立つことがあります。ただし、加湿しすぎるとカビやダニが増えやすくなるため、室内環境に応じて適切な湿度を保ちましょう。
  • 適切な水分補給:脱水を避けるため、日頃から適切な水分補給を心がけましょう。ただし、水分を多く摂取することで副鼻腔内の膿が直接排出されやすくなるという明確な根拠はありません。

※鼻うがいには、水道水をそのまま使用しないでください。ごくまれですが、水中の微生物による重篤な感染症の危険があります。市販の専用洗浄液や、滅菌水・蒸留水、または適切に煮沸して冷ました水を使用し、指定された濃度の洗浄液を作ってください。

頭痛を繰り返さないための予防法

副鼻腔炎による頭痛の悪化や再発を防ぐためには、鼻粘膜の健康を保ち、炎症を慢性化させない生活習慣が重要となります。以下のポイントを意識してみてください。

①アレルギー性鼻炎などを適切に治療する:アレルギー性鼻炎などによる鼻粘膜の炎症は、副鼻腔の換気や分泌物の排出に影響することがあります。鼻づまりなどの症状が長引く場合には、耳鼻咽喉科で相談しましょう。

②十分な睡眠と休息をとる:過労や睡眠不足は免疫力の低下を招き、細菌やウイルスに対する抵抗力を弱めます。規則正しい生活を送り、身体の免疫バランスを整えましょう。

③室内の乾燥を防ぐ:空気が乾燥すると鼻粘膜に不快感が生じることがあります。必要に応じて加湿器などを使用し、適切な室内環境を保ちましょう。

④飲酒を控える:アルコールを摂取すると全身の血管が拡張し、鼻粘膜が充血して腫れやすくなります。鼻づまりや頭痛の症状が出ている期間は、飲酒を控えることが望ましいとされています。

⑤禁煙を心がけ、受動喫煙を避ける:タバコの煙に含まれる有害物質は、鼻粘膜の繊毛運動を麻痺させ、自浄作用を著しく低下させることが知られています。ご自身の禁煙はもちろん、副流煙を吸い込まない環境づくりを心がけましょう。

まとめ

副鼻腔炎による頭痛は、額や頬、目の奥などに重苦しい痛みが現れやすく、前かがみの姿勢で悪化しやすい特徴があります。片頭痛との鑑別や他の重篤な脳疾患を除外するためには、症状だけで自己判断せず、耳鼻咽喉科や脳神経外科でCTやMRIをはじめとする適切な検査を受けることが推奨されます。長引く頭痛や鼻の不快感にお困りの方は、我慢を続けずに一度専門医へご相談ください。

よくある質問

Q
Q
副鼻腔炎の頭痛と片頭痛の違いは?
A

副鼻腔炎の頭痛は「額や頬、目の奥が重苦しく締め付けられるように痛む」「前かがみで悪化しやすい」「鼻づまりや膿性鼻汁、嗅覚低下などの症状がみられる」という特徴があります。

一方、片頭痛では吐き気や光・音への過敏症状を伴いやすく、日常的な動作によって頭痛が悪化することが特徴です。ただし、片頭痛でも額や目の奥が痛んだり、鼻水や鼻づまりを伴ったりすることがあります。

Q
Q
頭痛が毎日続く場合(慢性化している場合)は?
A

頭痛が毎日続く場合には、副鼻腔炎だけでなく、慢性片頭痛や慢性緊張型頭痛、薬剤の使用過多による頭痛(MOH)など、さまざまな原因を考える必要があります。

慢性副鼻腔炎が認められても、それが頭痛の原因とは限りません。特に鼻症状が乏しく、頭痛が長期間続いている場合には、一次性頭痛の可能性も考慮することが重要です。

頭痛が連日続く場合や鎮痛薬を頻繁に使用している場合には、頭痛診療を行う医療機関で相談することをお勧めします。

Q
Q
子どもの場合は?
A

小児は副鼻腔の発達段階にあり、大人に比べて鼻腔と副鼻腔の交通路が狭いため、風邪をきっかけに副鼻腔炎を起こしやすい傾向にあります。子ども自身が「頭が痛い」と言語化できない場合でも、「機嫌が悪い」「しきりに鼻をすする・触る」「集中力がない」「微熱が続く」といった様子が見られる際は、小児科や耳鼻咽喉科への受診をご検討ください。

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記事の執筆・監修者プロフィール
かしまだ頭痛 脳神経クリニック

日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医/指導医

當銀 壮太

南武線鹿島田駅から徒歩5分のかしまだ頭痛 脳神経クリニック院長。「頭の悩みを気軽に相談できる場所を作りたい」という想いから、川崎市幸区にクリニックを開院。地域中核病院にて、脳血管障害や頭部外傷、脳腫瘍への専門的治療(開頭手術・カテーテル治療・化学療法)に幅広く従事。その豊富な臨床経験に基づき、患者様一人ひとりに最良の医療を提供することに尽力している。