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もやもや病|かしまだ頭痛脳神経クリニック

もやもや病

もやもや病

もやもや病とは

もやもや病は、脳の中の血管が徐々に狭くなり、脳の深部に異常な血管が発達する病気です。原因はまだはっきりしていませんが、脳卒中の原因として特に子供や若い大人に多く見られます。1960年代にこの病気の概念が確立されました。もやもや病の名前は、脳血管撮影で見ると、血管がもやもやと霧がかかったように見えることからつけられました。
現在は診断基準の改訂により、従来「疑診例」とされてきた片側例や、「類もやもや病」に分類されてきた動脈硬化合併症例、甲状腺機能亢進症合併例も「もやもや病」と確定診断可能となっており、近年もやもや病の診断機会は増加傾向にあります。

もやもや病

症状

もやもや病の主な症状には、頭痛、けいれん、手足のしびれや麻痺、話すことが難しくなることなどがあります。これらの症状は、脳への血流が不十分になることで起こります。

診断

最新の技術を使ったMRI検査などにより、もやもや病はより正確に診断されるようになりました。脳の特定の部位の血管が異常に狭くなっていることや、脳深部に異常な血管が発達していることが確認されると、もやもや病の診断が下されます。2022年の改訂診断基準(厚生労働省もやもや病研究班)においては「Heavy T2WI MRIによる血管外径狭小化」という血管壁に関する項目が新たに加わり、もやもや病の診断に関する新たな局面を迎えています。

治療

もやもや病の治療法としては、特に脳の一部が血液不足に陥っている場合に、血液の流れを改善する手術が行われます。この手術では、頭の外側の血管を脳の中の血管に直接つなぐことで、血液供給を改善します。この方法は、もやもや病の標準的な治療法として広く行われています。

最新の研究と進展

日本を中心とした東アジアにもやもや病の患者さんが多く、近年の研究では、もやもや病の原因となる遺伝子の変異(RING finger protein(RNF)213のc.14576G>A(p.R4810K)変異)が明らかになりつつあります。この遺伝子の変異は、病気の発症に大きく関与している可能性があります。また、新しい診断基準や治療法の開発にもつながっています。

まとめ

もやもや病は、脳の血管に関する病気で、特に子供や若い大人に影響を与えます。症状には頭痛やけいれんなどがあり、MRIなどの最新技術を用いた診断と、血流を改善する手術による治療が主に行われます。遺伝子の研究による新しい発見が、将来の診断や治療に大きな希望をもたらしています。

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